OneDriveを使用している方で、いつの間にか
こんな表示が出ているのに気付いた方はいるでしょうか。

いきなり「個人用 Vaultをご利用ください」って言われても、どうすればいいかわからない方が多いのではないでしょうか。
個人用 Vault(パーソナル Vault )って何?
という疑問、またその使い方について解説します。
個人用 Vault(パーソナル Vault)とは

個人用 Vault(パーソナルVault、Personal Vault)は
- OneDriveの新機能
- 追加の本人確認(2段階認証)ができた場合にのみアクセスできる、OneDrive 内の保護領域
- 認証方法は 指紋、顔、PIN、メールまたは SMS 経由で送信されるコード
といった特徴を持つ、OneDriveの機能のひとつです。
マイクロソフトのページに正式な説明があります。
パーソナル Vault は、強力な認証方法、つまり、指紋認証、顔認証、暗証番号 (PIN)、メールや SMS で送信されるコード など、追加の本人確認ができた場合にのみアクセスできる、OneDrive 内の保護領域です。
OneDrive パーソナル Vault で非常に重要なファイルのセキュリティをさらに強化、OneDrive へのストレージ オプションの追加
パーソナル Vault は OneDrive 内にある保護された場所で、利便性を損なわずにどこからでもアクセスでき、最も重要な書類や機密性の高いファイル、写真などを保管できます。
パーソナル Vault で OneDrive ファイルを保護する
マイクロソフトのページでは「個人用 Vault」ではなく「パーソナル Vault」になっていますね。
ちなみに英語表記だと「Personal Vault」
つまり、
どこからでもアクセスできる環境を保ちつつ、もう少しセキュリティ高めの場所作りましょう
ということですね。
ちなみにVaultとは「金庫室」や「(特に銀行の)貴重品保管室」という意味です。
私たちが想像するいわゆる金庫は英語で「Safe」。
銀行の金庫くらい厳重に保護するよってことですね。
どんな時に使うの?
ではこの機能は具体的にいつ使うのでしょうか?
WebからOneDrive内の個人用 Vault画面に入ると、推奨されるファイルの種類という項目があります。

クリックしてみると、

パスポートや運転免許証、所得記録といった、機密性の高いファイルが並んでいます。
誰にも見られたくない(見られてはいけない)ファイルを保存しておくときに使う場所ということですね。
個人用 Vaultの設定方法
個人用 Vaultを利用するにはちょっとした初期設定が必要です。
難しい操作は必要ないので、下記の手順通りに進めてみてください。
Webから設定する方法
- OneDriveトップ画面に出ている個人用 Vaultの吹き出しから、開始するをクリックします。
次へをクリックします。
本人確認画面で確認をクリックします。
Microsoftアカウントに登録してある通知方法を選択します。
私の場合はメール通知を選択したので、←のメールが届きました。
セキュリティコードをコピーしておきます。
先ほどコピーしたセキュリティコードを入力します。
あとは確認をクリックすれば設定は完了です。
設定が完了すると個人用 Vaultの画面が表示されます。
※すでにロックが解除された状態です。
デスクトップ版(Windows)から設定する方法
- OneDriveの画面内の開始するをクリックします。
そのまま次へをクリックします。
許可をクリックします。
設定が完了するまで待ちます。
この画面が表示されれば設定は完了です。Web版と違って、初回のロック解除も手動で行う必要があります。
エクスプローラーの個人用 Vaultをダブルクリック、もしくはOne Driveのその他メニューから個人用 Vaultのロックを解除をクリックします。←の画面が表示されたらロックの解除は完了です。
個人用 Vaultにファイルを保存できるようになりました。
ちなみに一定時間、個人用Vaultを使用しないと自動的にロックがかかります。
セキュリティ的にも安心ですね。
スマートフォン(Android)から設定する方法
- OneDriveアプリ内の個人用 Vaultをタップします。←の手順で設定を進めます。スマホ版に関しては暗証番号(PIN)、または指紋認証を設定できます。
この設定をしておけば、本人確認でいちいちSMSやメールを送らなくても認証が可能になります。
設定が完了すると個人用 Vaultの画面が表示されます。
個人用 Vaultを無効にする方法
ここまで個人用 Vaultの説明をしてきましたが、
・そもそもクラウドに重要なデータを保存したくない
・保存できるファイル数が少なすぎて使えない(後述)
といった理由で、個人用 Vaultを無効にする手順も解説しておきます。




有効にするには、この画面で有効にするをクリックします。
個人用 Vaultの注意点
無料版のOneDriveだと保存できるファイルは3つだけ
OneDrive 基本 5 GB(いわゆる無償版)、OneDrive 100 GBプランで運用していると個人用 Vaultにはファイルを3つまでしか保存できません。
Office 365 Soloであれば、OneDriveのストレージ制限まで無制限に利用できます。
本格的に利用を検討する際は、Office 365 Soloの検討が必要です。


ロックまでの時間が短い
- デスクトップでは20分
- モバイルでは3分(変更可能)
何も操作しないと、個人用 Vaultがロックされます。
再度使用する時はまた認証が必要です。
普段使っている他のサービスに比べるとロックまでの時間が若干短めに思えますよね。
これはセキュリティ面を第一に考えて、あえて短い時間に設定してあるのでしょう。
本当に必要な時だけ認証して使用する
これが基本的な使い方になります。
まとめ
個人的な感想としては、
- 毎回本人確認をするのが面倒
- 無料版のOneDriveだと3ファイルまでしか保存できない
ことを考えるとあまり利用する機会はないのかなと感じました。
ただし、この煩わしい本人確認は厳重なセキュリティの裏返しでもあるわけで、免許証や住民票などといったファイルは入れておいてもいいかもしれません。
こういった公共の書類って、何かと確認したいとき多いですもんね。
有効になっていても料金がかかる、動作が重くなるといったことはありませんので、一度お試ししてみてはいかがでしょうか。
もしかしたら有効な使い道が見つかるかもしれませんよ。
個人用 Vaultに保存したからといって、絶対に情報が漏れないわけではありません。
自己責任でお願いします。